8月チャレンジド・ヨガは、月礼拝

チャレンジド・ヨガは、視覚に障害をお持ちの方々を対象としたヨガです。ご家族や友人、ヘルパーさんと一緒にご参いただけます。また、視覚に障害をお持ちの方々の支援者やチャレンジド・ヨガに関心のある方にもご参加いただけます。

8月28日の浜松クラスの対面ヨガは、整体の技法を用いたメディカルヨガでカラダをほぐし、巡りをよくした後、椅子を使った月礼拝をおこないました。

日ごろより、背中が丸くなりがちな皆さん、硬式テニスボールを使って、首からお尻までの筋膜リリースの時間は、
「うをぉ~」「ふわぁ~」「気持ちいい~」などとココロの声が漏れ出していました。
見た目に背筋も伸びて、姿勢がよくなったようです。

全身がほぐれた後は、月礼拝のポーズを行いました。

浜松クラスの前日は(8月27日) 新月で、太陽と月の位置が重なり0度となりました。私たちのココロとカラダは、月の満ち欠けのリズムの影響を受けているとも言われています(諸説有ります)。新月の頃は、始まり、誕生の意味合いがあり、新たなことを始めるのに良いタイミングのようです。新月の時期に『月礼拝』のポーズを取り入れながら、秋の始まりを感じられる機会としました。

 

ヨガにはよく知られている代表的な太陽礼拝があります。交感神経に働きかけることでココロとカラダをスッキリさせてくれる力強い縦の動きが多く、テンポも速く進んでいきます。カラダが温まり、筋力強化や集中力のアップにも効果的です。

 

月礼拝は、副交感神経に働きかけることで、ココロとカラダを落ち着かせ、リラックスに導いてくれます。ゆるやかな横への動きでゆっくりとしたテンポで進みます。股関節周りや骨盤、胸を開くようなポーズにより、柔軟性のアップが期待できます。

 

今回は、簡易版月礼拝を、椅子を使って行いました。

立位の三日月のポーズ→女神のポーズ→ねじった三角のポーズ→戦士のポーズ
椅子を使うことで、バランスが崩れて不安な方にも、安全に動いていただけます。手を放してチャレンジしてもOk

ご自身のカラダと相談しながら、無理しすぎず動けるのもチャレンジド・ヨガの良さです。

参加者の皆さん、ぞれぞれにチャレンジしながら月礼拝ができました。
礼拝後はリラックスポーズから屍のポーズへ。皆さん「この時を待っていた」とばかりに、ヨガマットに座り込み、早々に仰向けになりました。

 

仰向けの屍のポーズ(サンスクリット語では、シャバーサナ・・・魂が抜けたカラダの状態)は、その名の通り自分の力や思考を手放して「無」の状態を感じていきます。仰向けで寝る(場合によっては楽な体勢で)ことで、カラダもココロもリラックスした状態を作り、血液がカラダにいきわたるようになり疲労回復効果が期待できます。

起き上がった後の皆さんの表情は、スッキリ、爽快感にあふれていました。

 

2018年12月から始まったチャレンジド・ヨガ浜松クラス  

二か月ごとの開催ですが、視覚に障害をお持ちの皆さんがヨガを通してカラダとココロを整える機会、情報交換や新しい交流の場、気軽にできる運動習慣のキッカケつくりとなれば、幸いです。

 

次回開催は、2022年10月30日 浜松福祉交流センターです。

寝る前にもオススメ、簡単なリラックスポーズ三選をご紹介します。

■うつ伏せワニのポーズ

骨盤周りの血流を促し、股関節や腰回りの筋肉をほぐして安眠へ導く効果が期待できる

①両手を重ねて、左の頬を手の上におき、足幅を広げ、右膝を外側に曲げる

②右膝の内側で三割程度の力でマットを押し続ける(6秒ほど)

③息を吸う→止める→ゆっくりと息を吐き切る
①~③を三回行う。 反対側も同じように行う

注意事項・・・膝はできる範囲で曲げる、股関節が硬い方は、股関節の下にブランケットを入れる

 

■仰向けで、ふくらはぎほぐし

血液やリンパの流れが促進される。末端冷え性や、足のむくみにも効果的

①両膝を立て、左足の膝小僧に右足の脹ら脛をのせる

②右足を前後左右に動かしながら、気持ちいい位にほぐす  膝裏、ふくらはぎの外側内側、アキレス腱周囲など

③反対側も行う

 

■仰向けで、ゴキブリのポーズ

血液やリンパの流れが促進される。末端冷え性や、足のむくみにも効果的

①両手、両足を天井方向にあげる

②ゆっくりと手足の関節をブラブラゆする(はじめは小さな揺れから)

③慣れてきたら、気持ち良くゆすり、手足をマットに下す

④手足にじんわりと血液が戻るのを感じたら、①~④を繰り返す